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フランス4日目 偶然

フランス4日目 偶然_d0034894_12165892.jpg今日は私達夫婦にとっては、忘れられない偶然がありました。

30日。今日も快晴。
ホテルで朝食のバッフェを食べました。
フランス人はチーズにうるさいと思う。飛行機の機内でも、こんな小さなホテルのバッフェでも、レストランにも、とても美味しいチーズが何種類も置いてある。
クロワッサンもカフェオレも、ここでは普通なんだろうなぁ、でもワタシにとっては本当に美味しいよ。。と思いながら、朝からもりもり食べまくる。

早朝、歩いて街を抜け、ノートルダム大聖堂へ。
朝の街は忙しい。通勤らしき人、レストランに荷入れをしている人・・・etcなのに、街は澄み、落ち着いている気がする。早朝の空気のせい?気持ちのいい朝の散歩になった。

ノートルダム大聖堂は朝にもかかわらず観光客でいっぱいだった。
建物の彫刻や、聖堂内のステンドグラスや絵画も素晴らしかった。
歴史価値が高いものが見慣れてしまうのがフランスだなぁと思った。
街自体がもう歴史そのものって感じ。だからそれにくっついてる教会や通り、絵画や彫刻が当たり前に見えてきてしまう。オソロシイ。気を抜くと見逃しそう。。

次はあやぽんさんがおすすめしてくれていた、サントシャペル教会へ。
サントシャペル教会はゴシック様式で1248年に建てられた教会で、中は全面ステンドグラス。
その一枚一枚は、聖書物語を書き表している。本当に美しい光景。
併設するコンシェルジュリーは、フランス革命時代、一部、刑務所のように使われており、マリーアントワネットが、処刑の前まで幽閉されていたという独房もありました。
今はそんな重々しい雰囲気ではありませんでしたが、実際私達が今、歩いているこの廊下を、階段を、たくさんの処刑された人々(約2600名)が歩いたのかと思うと、少し怖い気もしました。すり減った石の階段の一部を見て、ダンナも同じ事を考えていたようです。

メトロでモンマルトルの丘へ。少し丘になっているために、パリ市内やエッフェル塔からはこの丘の上に建っていたサクレクール聖堂がよく見えていたのです。
サクレクール聖堂は比較的新しいもの(1919年完成)のようで、他の建造物から見ると少し重厚感に欠けるけれど、この丘から見たパリは絶景でした。
聖堂の裏方向へ歩いていくと、テルトル広場と呼ばれる広場があり、たくさんの芸術家が似顔絵を描いたり、絵を売ったりしていたのです。
ここで私達は気に入った絵(エッフェル塔)を1枚買いました。

ここからまた中心街に戻り、夕食へ。
今日は和食好きのダンナのリクエストでJapanese Restaurantになりました。
雰囲気の良い、シックな内装。私達は2階の落ち着いた部屋へ。
テーブルが5つほどあり、私達が入った時は、お客さんはまだ1組のみでした。
座ってメニューをとっていると、すこしずつ人が増えてきました。
蕎麦がイチオシと言うことで、鴨蕎麦、マグロの和え物、なすの田楽等々の懐かしい日本食をオーダー。

しばらくダンナと話していると、入り口からふらふらとリーシュのない犬が入ってきました。
その犬を連れた小さなフランス人のおじさんが一人、私達の隣のテーブルに着き、犬はその足元でおとなしくご主人の顔をみつめているのです。とってもおとなしい子だったし、すかさず大の犬好きの私達は、うきうきと犬だぁ、犬だよぉ、とお互いに目配せし、ダンナは、「これはあなたの犬?」っておじさんに話しかけたんです。私もすかさず「さわってもいい?」なんて図々しく聞いて、ナデナデしてました。
そのおじさんはすごく気さくないい人で、なんだかんだと話を始めました。どこから来たの?日本人?なんの仕事してるの?僕もカナダも日本も行ったことあるよ。フランスには何日いるの?ダンナ君はなんの仕事してるの?・・・・
なんて、本当に他愛もない会話で、私なんて、この犬はなんの種類?(ミックスだった)名前は?(ポロ)どうしてリーシュ付けないの?(大人しいから付けた事は一度もない)リーシュ持ってないの?(ポケットから蛍光灯紐みたいなのを出し、持ってる。と)・・・・と、もう犬の話ばっかり。だって、ほんとに賢くてかわいい子だったの。で、よく話を聞いていると、この人、映画関係の仕事をしてるとか。だから世界のいろんな所に行ってて、日本も大好き。また行きたい、と何度も言っていた。んーなんだか予感。結構オオモノ?でも、良く分かんない、なんて思ってると、彼はたまたま持っていたような本を取りだし、これは自分が作った映画だよ、と見せてくれた。
これって。。。。「ポン・ヌフの恋人」!!!この人!フランス映画の巨匠レオス・カラックス監督!!!
だんなもワタシも大好きなフランス映画。カナダにも持ってきたビデオ「ポンヌフの恋人」。
それを作った人がこの目の前でニコニコと犬の話をしてる!

アウアウなっている私達、そうこうしていると、1時間程遅れて連れらしきおじさんがやってきた。
監督が私達を彼に紹介してくれ、アウアウなってる私達はボボボボンソワ。。って握手。
この後から来た人も監督らしいけど、名前がよく分からず、フランス語しか話せない人だったので、話が出来なかった。(カラックスさんは英語を話せた)
欲張りなワタシは、ダンナにねえねえサインしてもらおうよー写真撮ってもらおうよーってずっと言ってたんだけど、ダンナはかたくなに、「折角カラックスさんものんびり食事してるのにだめだめ!」って結局形に残せず、帰りに握手だけしてもらったの。。
でもこの出会いって、本当に偶然。カラックスさんに会って、しかもお喋りできたなんて、きっともう人生最初で最後だろうね。。
気さくでいい人だったよ~これだけでもパリに来て良かった!

さて、食事もじっくり味わうことなく出てきて、盛り上がっている私達は、Jazzを聞けるClubへでかけました。だんなが10年前に行った場所で、本当はワタシはシャンソニエが聞きたかったんだけど、旦那のお薦めもあり、行ってきました。このJazzClub「Caveau de la Huchette」は、パリ最古JazzClubで、ワイン倉を改造したもので、内装は洞窟のような造り。
夜も更けて来るに連れてどんどん人が増え、Jazzに合わせて、上手かろうが下手だろうが、皆が本当に楽しげに踊ってました。中に、ものすごくダンスの上手いおじさんとお姉さんのカップル(プロっぽい)がいて、一曲だけ燃えるように激しく踊って去っていきましたが、あのダンスにはまわりもボーゼン。その曲の時は、皆が踊ることを止めて、囲んで見てました。演奏する側も、その踊りに合わせて曲を弾き、まさにオンステージ!

熱かったパリの夜更け。。。ふらふらとホテルに戻ると、ホテル玄関のドアは締められ、鍵がかけられており、ピンポンピンポン!!とベルを鳴らす(一瞬独身時代、母に閉め出されたことを思い出すワタシ)と、フロントのお兄さんがドアを開けてくれました。12時以降は防犯の為に締めるけど、何時に帰ってきてもいんだよ~とのことでホッとして、部屋に戻りシャワーを浴び、一気に眠りにつき、3日目のパリも終わったのでした。。。
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by thegreatlakes | 2004-01-30 12:16 | 外出・旅行 | Comments(0)